データサイエンティスト・機械学習エンジニア志望で就活した20卒の話
自分はデータサイエンティスト・機械学習エンジニア志望で就活を行っていました.多くの企業の方と面談・面接をさせていただき,その中で見えてきた今のAI分野での就活などについて自分なりにまとめてみました.
簡単な自己紹介
自分は地方の大学院で機械学習分野の研究をしている修士学生です.Kaggleや小規模なハッカソンには何回か参加したことがありますが,特別スキルが高いわけでもないです.なので,Kaggleつよつよマンとかトップカンファレンスに論文出してますみたいな人は参考にならないと思います.というかそのレベルの人は就活しなくても声かかるんじゃないですかね(適当).
AI分野で就活するにあたっての企業の見方
最近はよくAI人材が~とか言われてたりしますが,実際AI分野で働きたいと言っても非常に曖昧なので,自分の中でざっくり分けて考えてみました.
データサイエンティストか機械学習エンジニアか
データサイエンティストとして働くか機械学習エンジニアとして働くかによって,仕事内容が大きく変わってきます.2つの違いについては色々言われてたりしますが,自分の場合は
・データサイエンティスト:アナリストの発展版.データの分析と提案など幅広く. ・機械学習エンジニア:エンジニアの発展版.データの処理や分析について深く.
みたいなイメージで分類しました.TJOさんの考え方を参考にしています*1.あとはshakezoさんの記事なんかも参考になるかと思います*2.まず自分がどちらよりで働きたいかによって選ぶ企業も変わってくると思いますが,企業によって言葉の意味合いが違っていたので面談などで確認するといいかと思います.
IT企業かそれ以外か
IT企業以外でもデータサイエンティストや機械学習エンジニアを求めている企業が多いようです.例としてコンサルティング系やメーカー系などが挙げられるかと思います.自分も何社かIT企業以外を見ましたが,所属する業界などによって雰囲気が違ったりするのかなという印象を持ちました.
事業会社かベンダーか
事業会社で働くかベンダーで働くかによって,仕事で触れるデータが変わってきます.
事業会社で働く場合,その企業が開発しているシステムやサービスから得られるデータを用いて分析を行うことがメインになるため,企業としても事業分野のドメイン知識を持っており,特定の分野により詳しくなれるかと思います.ただし,触れることのできるデータや分野はある程度限られます.
一方,ベンダーの場合は様々な業界・分野のデータを扱うため,幅広いデータに触れることができます.ただし,企業として特定の分野に特化しているわけではないので,1つの案件ごとに見た場合,事業会社と比べると弱いという課題があるかと思います.
個人的には,しっかりとした技術力のあるエンジニアを目指すのであれば事業会社の方がいいのかなと思います.
いつ就活するか
最近は就活の時期について色々ニュースになってたりしますが,ほかの業界と比べるとIT業界はちょっと特殊な印象を持ちました.IT企業の場合,早いところで10月頃には面接が始まっており,5月には採用が終わっている企業もありました.一方,IT業界以外(メーカー系とか)だと3月とか4月頃に面接を始めた企業が多い印象を持ちました.
就活でやったこと
逆求人系のサービスをフル活用した
サポーターズさん,キャリアセレクトさん,逆求人ナビさんには逆求人イベントなどで大変お世話になりました.また,サポーターズさんとキャリアセレクトさんでは,担当の人と面談をした上でオススメの複数の企業を紹介していただき,その中で関心を持った企業との面談や面接をセッティングしていただきました.それ以外にもイベント参加時の交通費支援など,地方学生の強い味方でした.というかこのサービスがなかったらお金的な都合で就活成り立たなかった……
インターンシップに参加した
就活を始める前の夏,逆求人系のサービスや魔法のスプレッドシート*3などを通していくつかのインターンシップに参加しました.実際に参加した企業や選考過程でお会いした企業とはその後の就活でも何かと縁があったりしたので,余裕があれば参加するといいかと思います.
ちなみにデータサイエンスインターンシップに参加した時の記事もあるのでぜひ.楽しかったです(小並).
いろんな企業の方と面談した
上記逆求人系のサービスを介して,いろんな企業の方と面談しました.就活の時ほど多くの企業を見る機会ってなかなかないと思うので,色々見てみると面白い&勉強になるかと思います.
ポートフォリオサイトを作った
自分の場合これまでハッカソンや趣味などで作ってきたものがあったので,簡単なポートフォリオサイトを作成しました.サイトはWeb上から閲覧できるように公開した上で,リンクを上記逆求人系サービスのプロフィールなどにも貼っておきました.実際,「ポートフォリオサイト見ました.ぜひ一度面談を~」と声を掛けていただいた企業もあったので,作った意味はあったのかなと思います.
まとめ
ざっくりですが上記のような形で就活を行いました.自分は来年以降はデータ分析に関する事業部がある企業で働く予定です(正式配属は入社後なのでどうなるか分かりませんが……).今後この分野で就活をする人の参考になれば幸いです.
*1:2019年版:データサイエンティスト・機械学習エンジニアのスキル要件、そして期待されるバックグラウンドについて - 六本木で働くデータサイエンティストのブログ
*2:データサイエンティストになりたい学生の為の就職先の選び方 - shakezoの日記
*3:夏のITエンジニアインターンの情報が集まる魔法のスプレッドシート.例年春頃に有志達によって作られ,Twiiterなどにリンクが貼られる.