理系の大学編入について1 ー4年制大学から4年制大学への編入ー
(2018.8.28更新)
自分が某大学機械系学部から某大学情報系学部へ大学編入をしてから2年が経ちました。自分の経験を基にいくつかの記事に分けて記します。大学編入を考えている人の参考になれば幸いです。
なお、このブログで記す大学編入は4年制大学から4年制大学の理系学部への3年次編入を考えている人へ向けたものであり、また、大学編入は大学や学部学科によって大きく異なるため、記していることが当てはまらない場合もあるので気をつけてください。
4年制大学から4年制大学への編入はオススメしない
編入を考えている人にとって受験理由はそれぞれあると思うので、この記事ではあえてデメリットを中心に記しています。もしこの記事を見ている人で編入を考えている人がいれば、どのようなデメリットやリスクがあるのか参考にしてもらえればと思います。
なぜオススメしないかというと、
の3点が挙げられます。それぞれ、以下に詳しく記していきます。
編入試験勉強に拘束される
理系の場合、特に国公立の大学編入試験は6~7月に行われることが多いです。
そのため、順当に進級してきた人が3年次編入試験を受ける場合、大学2年生の初夏に試験を受けることになります。
この時期というのは、大学に入学して1年が経ち、生活にも慣れて専攻分野の勉強を進める人、アルバイトやサークルなど課外活動に精を出す人など、各々自分が取り組みたいことに対して最も自由に取り組める時期です。
そんな時期に一人黙々と編入試験の受験勉強に取り組むのは精神的にも辛いことが多く、周りに流されて途中で諦めて他の道を選ぶ人も多かったです。
編入後の単位習得が大変
大学編入では編入前の大学の単位を振り替え認定してもらえることが多いですが、認定される単位には上限が定められています。この上限は大学によって異なります。自分の場合は編入前の大学で90単位近く取っていましたが、認定されたのは65単位でした。
つまり、編入と同時に20単位以上失った形となりました。
そのため、編入後は多くの講義を受ける必要があり、講義やゼミ、課題などをこなすだけでも非常に大変です。
また、振り替え認定に含まれなかった科目に必修科目が多くあった場合、編入後に受ける講義の中で同じコマに必修科目が重なる可能性があります。
そのような事態が4年次に起きた場合、片方の必修科目が取れないため強制的に留年となることもあります。
学部・学科も変えた場合、編入後2年間で専攻分野の理解を深めることは難しい
学部や学科も変更した場合、本来4年間かけて学ぶ内容を2年間で学ぶことになるため、編入前からよほど編入先の分野について理解していたり勉強していたりしない限り、非常に苦労することになります。
特に理系の場合は卒業研究がありますが、上記したように編入生は必要単位数が多く時間がないため、同学の人達以上に集中して取り組まなければ卒業研究を完成させることすら困難になりかねません。
実際、自分は4年生の後学期にも必修科目が残っていたため、卒業研究と講義の単位取得を並行して行わなければならず、非常に苦労しました。
大学編入にはメリットもある
ここまで主なデメリットについて述べてきましたが、当然メリットも多くあります。
例えば、
- 大学が変わるため、周囲の環境や人間関係も一新される
- 学部・学科を変えることが出来る
- 興味を持った他大学の研究室へ行くことができることもある
などが挙げられます。
ただし、大学編入では志望理由書の提出が求められたり面接が行われることが多いですが、この時までに編入先の大学で取り組みたい研究など明確な志望理由を用意しておかなければ編入試験の合格自体が難しくなります。
まとめ
この記事ではあえてデメリットを中心に記しましたが、そのくらい大学編入では編入後のリスクがあるということを理解していただければ幸いです。
次の記事では、自分が編入試験の勉強で用いたツールや参考書について述べたいと考えています。